バンコクは、ゴルフを目的に来る街ではないと思っていました。少なくとも、初めてここに住み始めた2023年当時はそうでした。
でも、一度プレーしたら変わりました。
スワンナプームから車で15分、グレッグ・ノーマンが設計したコースで、キャディ付きのラウンドが終わります。日本や韓国の同じクラスのコースの半額以下で。しかもコンディションはトーナメント基準で、クラブハウスのご飯が普通においしい。これで懲りたら逆におかしい。
バンコクから2時間圏内に60以上のコースがあります。Jack Nicklaus、Greg Norman、Nick Faldo、Robert Trent Jones Jr.といった巨匠が設計したコースが揃っていて、タイガー・ウッズが実際に戦ったコースも走れる距離にあります。難しいのはコースを探すことではなく、多すぎて選べないことなんです。

30秒まとめ
迷う時間がない方のために先に。
| タイプ | コース | 平日グリーンフィー目安 |
|---|---|---|
| 利便性(空港近く) | Thana City CC / Royal G&CC | 約฿2,000〜2,800 |
| バランス型 | Muang Kaew / Riverdale | 約฿2,400〜3,300 |
| バケットリスト | Thai CC / Alpine GC | 約฿4,600〜6,200 |
| オールインクルーシブ | Nikanti GC | 約฿5,500〜6,500(全込み) |
| ナイターゴルフ | Summit Windmill | 約฿2,200〜2,900 |
- キャディはどのコースでも必須です。フィー฿300〜500 + チップ฿300〜500(現金)。
- ベストシーズンは11〜2月(涼しく乾燥、最高コンディション)。
- 週末は+20〜40%が相場です。
まずグリーンフィーの話
価格はコース・シーズン・週末によってかなり変わります。2026年時点の平日目安として参考にしてください。
週末(金〜日)は平日比+20〜40%が一般的です。11〜2月のハイシーズンはさらに上がることがあります。逆に雨季(6〜10月)は平日をさらに値引きするコースもあります。
グリーンフィーとは別に必要なのが次の3つ:
- キャディフィー ฿300〜500(コースへの支払い)
- キャディチップ ฿300〜500(ラウンド後、キャディへ現金直接渡し)
- カート ฿600〜1,000(任意、歩きが基本スタイル)
プレミアムコース(Thai CC、Alpine)でカートも使うと、トータル฿6,000〜8,000になります。バリューコース(Thana City、Royal)で歩けば฿3,000前後で収まるのが相場です。
飛行機に絡めてプレーできるコース(利便性重視)
乗り継ぎがある、市内観光の合間にも回りたい、そういう方向けの3コースです。いずれもスワンナプーム空港から20分以内にあります。
Thana City Golf & Country Club(タナシティ)
スワンナプーム空港から東へ15分、バンナーエリア。これがタイ唯一のグレッグ・ノーマン設計コースです。
飛行機でバンコクに来てそのままゴルフという使い方に最適なんですが、コース自体もかなり個性的です。リンクス風のマウンドとうねりが随所にあって、フラットなタイのコースの中では珍しいレイアウト。あるホールにはアイランドグリーンもあります。初めての方には驚く難しさかもしれませんが、慣れてくるとその面白さがわかります。
- 平日グリーンフィー目安: 約฿2,000〜2,500
- おすすめ: 乗り継ぎゴルフ、コスパ重視

The Royal Golf & Country Club(ロイヤル)
スワンナプーム空港から5分、文字通り空港の隣です。全英5勝のピーター・トムソンが設計した由緒あるコース。バンコクで最もアクセスしやすい18ホールと言っていいと思います。
コース設計はクラシックで正統派。派手さよりも着実なゴルフが求められます。空港に近すぎるくらい近いので、早朝フライトの前日夜にチェックインして翌朝ラウンドという使い方もありです。
- 平日グリーンフィー目安: 約฿2,200〜2,800
- おすすめ: 乗り継ぎ、短期滞在
Summit Windmill Golf Club(サミットウィンドミル)
空港から東へ20分。ニック・ファルドが設計したコースで、ほぼすべてのホールに水が絡みます。普通のコース紹介ならここで終わりですが、このコースが特別なのはナイターゴルフです。
深夜近くまでティータイムが取れます。これはバンコクでほぼ唯一に近い体験です。暑さが厳しい時期でも夜なら風があって涼しいし、照明に浮かぶフェアウェイはそれ自体が絵になります。私も一度やりましたが、なかなか忘れられない体験でした。
- 平日グリーンフィー目安: 約฿2,200〜2,900
- おすすめ: 日中暑すぎる季節、ナイターゴルフ体験


バランス型オールラウンダー(質・価格・距離のバランス)
「空港近くには縛られたくないが、車で1時間はちょっと」という方に。
Muang Kaew Golf Course(ムアンケーオ)
ダウンタウンと空港の両方から20分圏内、市内最寄りのチャンピオンシップコースといえるポジションです。Schmidt-Curleyが設計した広いフェアウェイは、適度に水が絡みつつも圧迫感が少ない。初めてバンコクでラウンドする方や、複数日滞在して繰り返し来たい方にも合います。
- 平日グリーンフィー目安: 約฿2,400〜2,900
- おすすめ: 市内滞在中のラウンド、初バンコク
Riverdale Golf Club(リバーデール)
バンコク北、パトゥムタニへ車で30分。私がバンコクに住んでいて一番通っているコースのひとつです。
モダンな設計で、バンコク平原としては珍しい高低差があります。フラットなコースが多いタイで、アップダウンのある地形がゴルフに新鮮さを与えてくれます。クラブハウスも洗練されていて、ラウンド後の食事が普通においしい。週2回来ても財布が痛くない価格帯なのも正直ありがたいです。
- 平日グリーンフィー目安: 約฿2,700〜3,300
- おすすめ: コスパとクオリティのバランス、平日カジュアル

バケットリストのチャンピオンシップコース(運転の価値あり)
「バンコクまで来たのだから」という1枚を狙うなら、この3コースです。
Thai Country Club(タイ・カントリークラブ)
バンコク東、チャチュンサオへ車で50分。Denis Griffithsが設計したこのコースは、長年この地域の最高評価を維持し続けています。
歴史があります。1997年のアジアン・ホンダ・クラシックで、タイガー・ウッズが2位に10打差をつけて優勝したコースです。その事実が何かを物語っていると思います。コースコンディションは常にトーナメント水準で、フェアウェイの芝のきめ細かさはほかと比べてすぐわかります。
一般のオンライン予約より、ホテルのコンシェルジュかゴルフツアー業者経由のほうが予約しやすいコースです。それがこのクラスの名門の普通のやり方です。
- 平日グリーンフィー目安: 約฿4,600〜6,200
- おすすめ: バケットリスト、一生一度のラウンド

Alpine Golf Club(アルパイン・ゴルフクラブ)
バンコク北、パトゥムタニへ車で1時間。Ronald Garl設計、成熟した並木フェアウェイに砲台グリーンが続くコースで、2000年にもタイガー・ウッズが優勝しています。
風が吹くと一気に難しくなる設計です。無風の早朝は気持ちよくスコアが出るのに、午後になって風が変わると別のコースみたいになる、というのは何度か経験しました。
Thai Country Clubと組み合わせて、バンコクで1泊2日のゴルフ巡礼をする方が多いです。このふたつを一度の旅で回るのがひとつの定番コースです。
- 平日グリーンフィー目安: 約฿5,300〜5,850
- おすすめ: 上級者、タイガー優勝コースを体験したい方

Nikanti Golf Club(ニカンティ・ゴルフクラブ)
バンコク西、ナコンパトムへ車で45分。このコースが他と決定的に違うのは、オールインクルーシブの単一料金です。
グリーンフィー、キャディフィー、カート、食事、ドリンク——全部込みの一括払い。追加料金を考えなくていい快適さは、初めてタイでゴルフをする方に特におすすめです。「キャディへのチップは別ですよ」という細かい話だけ覚えておけばいい。
6ホール、12ホール、18ホールと3つのループから選べる設計も独特で、体力や時間に合わせて調整できます。
- 平日グリーンフィー目安: 約฿5,500〜6,500(オールインクルーシブ)
- おすすめ: 初訪問者、細かい計算なしで楽しみたい方

バンコクのゴルフ、いつがベスト?
11〜2月が最高です。涼しく乾燥していて、最高コンディション。気温は25〜32度、湿度が低く、ラウンド中に溶けそうになる心配がありません。ハイシーズンなので、人気コースの週末は1〜2週間前に予約が必要です。
3〜5月は暑季。気温が38〜40度まで上がります。朝7時前か午後のナイターを狙えばプレーできますが、正午付近のラウンドはかなり過酷です。Summit Windmillのナイターゴルフが活きる季節でもあります。
6〜10月はグリーンシーズン(雨季)。午後はほぼ毎日スコールがありますが、午前中は晴れていることが多いです。早朝(6:30〜7:00)スタートなら12〜13時までに回り終えられます。グリーンフィーが下がるコースも多いので、天気のリスクを受け入れれば賢い節約になります。詳しくはタイの雨季完全ガイドも参考にしてください。
キャディがすべてを変える
タイのゴルフでいちばん驚くのはキャディ文化です、と私は毎回思います。
どのコースでも、プレーヤー1人につき専属キャディが1人付きます。4人で1人ではなく、1対1です。タイでは多くのキャディが女性で、これは数十年続く伝統です。バッグを担ぎ、クラブを選び、バンカーを均し、ボールを追い、グリーンを読む。ホームコースのすべての傾斜とブレイクを、どんなヤーデージブックより正確に把握しています。
良いキャディは1ラウンドで3〜5打縮めてくれます。あのフェアウェイのどちら側にミスすべきか、どのグリーンが奥に向かって曲がるか、そういうことを全部知っています。キャディが「7番アイアンです」と言ったら、信じてみてください。私は最初の数回疑って、あとから正しかったことを何度も知りました。
費用の整理:
- キャディフィー ฿300〜500:コースへの支払い(グリーンフィーに含む場合あり)
- キャディチップ ฿300〜500:ラウンド後にキャディ本人へ現金で直接手渡し
チップは実質的に必須です。キャディの実収入の大部分を占めています。小額紙幣(฿100)を数枚用意しておくと、ラウンド後にスムーズに渡せます。詳しくはバンコクのチップガイドも確認してください。
予約はどうする?
オンライン予約(GolfSaversなど) — 多くのコースはウォークアップより安くなります。2〜3日前でほとんどのコースは問題ありません。
ホテルコンシェルジュ / ツアー業者経由 — Thai Country ClubやAlpineのようなプレミアムコース、またはグリーンフィー+キャディ+カート+送迎+宿泊を一括で手配したい場合はこちらが楽です。複数ラウンドをまとめて頼むとさらにコストが抑えられます。
ウォークアップ — 平日(特に火〜木)の空いたコースなら可能です。ただし週末と人気コースには向きません。
移動について: ほとんどのコースは市内から20〜75分かかります。GrabかホテルのプライベートドライバーをGrab Rentでの前日予約が確実です。詳しくはバンコクの交通ガイドも。
バンコク滞在のベースはバンコクのホテルガイドも参考にどうぞ。タイのゴルフ全般についてはタイのゴルフ完全ガイド(ピラー記事)もあわせて読んでみてください。
FAQ
バンコクで1ラウンドプレーすると費用はいくらですか?
コースとスタイルによりますが、バリューコース(Thana City、Muang Kaew)で歩いてプレーすると、グリーンフィー+キャディチップで฿2,500〜3,500が目安です。Thai Country ClubやAlpineでカートも使うと฿6,000〜8,000になります。いずれも日本や韓国の同クラスコースよりかなり安いです。
予約は必要ですか?
平日の空いたコースならウォークアップも可能ですが、基本的に2〜3日前にオンライン予約することをおすすめします。Thai Country ClubとAlpineは予約なしだとほぼ入れません。週末とハイシーズン(11〜2月)は1〜2週間前に。
キャディは必須ですか?
はい。タイのほぼすべてのゴルフコースでキャディが義務付けられています。個人でカートだけでプレーする、という選択肢はほとんどありません。コースとキャディはセットです。これを面倒に感じる方もいますが、一度体験するとその便利さとクオリティにリピートしたくなります。
乗り継ぎに最適なコースはどこですか?
The Royal Golf & Country Clubです。スワンナプーム空港から車で5分、チェックインが遅い日でも十分ラウンドできます。Thana CityとSummit Windmillも空港から15〜20分で、選択肢に入ります。
バンコクゴルフのベストシーズンはいつですか?
11〜2月です。涼しく乾燥していて、コースコンディションも年間最高です。ただ、ハイシーズンなので人気コースの週末は早めの予約が必要です。コストを抑えたければ雨季(6〜10月)の早朝ティーオフも戦略のひとつです。


